Q&A バルブ編

Q11

下水用空気弁と水道用空気弁の違いは?

A  圧送管路では、管内の空気溜まりが通水障害となるため、空気の溜まりやすい管路凸部に空気弁を設置するのが一般的です。しかしながら、汚水や汚泥を輸送する下水管路では空気弁の閉塞が起こりやすく、従来の清水用の空気弁に代わって下水道専用の空気弁が開発されています。
 下水用空気弁は、空気弁内のフロートに改良を加え、また内面腐食が起こりにくい塗覆装を施してあるため、空気弁の閉塞・漏水に対する性能向上が図られています。
水道用空気弁と下水用空気弁の構造図の例を下図に示します。水道用空気弁との主な相違点は、

1.弁箱、弁体の構造

下水用空気弁は弁体を大きくし、またフロートと弁体の距離を離して弁箱内に空気溜まりを作ることにより、下水中の固形物が弁体や弁箱内に付着して空気弁を閉塞・漏水させることを防止しています。

2.防食対策
下水用空気弁は、弁箱をエポキシ粉体塗装を施したダクタイル鋳鉄製、弁体をステンレス鋼製とし、防食性能を高めています。

 

図 空気弁構造比較図

図 空気弁構造比較図

引用文献『土木研究所資料 下水道幹線圧送検討資料集』より



表 下水道空気弁及び上水道用空気弁の特徴
用途
管路保護用バルブ
目的
(機能)

1).管路内に滞留する空気によって生ずる水撃現象の水圧上昇による管路の破損を防止する
  (圧力下排気機能)
2).管路内に負圧を生じた際の真空破壊防止用(吸気機能)
3).管路内充水時の排気用(急速排気機能)

種類
水道用空気弁
下水用空気弁
適用流体
上水、工水、農水等
下水
(ミルクセーキ状の泡が多い流体は除く)
規格
JWWA B 137
無し
種類
3種類
単口、双口、急速
特殊(不凍式、スプリング式、その他)
1種類のみ
口径
φ13〜200
φ75(1口径のみ)
圧力区分
7.5K 10K 16K
7.5Kのみ
構造
空気が中に溜まらないように配慮

空気溜まりを設け、止水(気密)部分や重要な部分に汚泥やスカムが付着して、止水機能や可動機能を妨げないよう配慮している。

材質
人体に有害な鉛等が水道水に
浸出しない材料
汚泥配管等では、著しく腐食性の激しい硫化水素が発生するので、耐食性に富んだ材料が使用される。
本体接液部は粉体塗装
本体内外面共粉体塗装
保守
 
汚泥やスカムが付着することが考えられるので、数ヶ所に水洗用のポートや窓が設けられている。
設置
弁の傾きは、鉛直から2度以内とすること


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